総研ブログ

日銀、株安と円高でタカ派スタンスをわずか1週間で撤回　市場が落ち着くにはまだ時間が必要

———–8/7ドル円相場————————–

日銀副総裁発言を受けた株反発・円反落で147.908まで上昇

OP144.237　HI147.908　 LO144.233　CL146.752

———-8/7主な出来事—————————-

10:30　内田日銀副総裁
「最近の内外の金融資本市場の動きは極めて急激」
「金融市場が不安定な状況で利上げをすることはない」
「当面、現在の水準で金融緩和をしっかりと続ける必要」

12:11　中国7月貿易収支　+846.5億ドル
前回+990.5億ドル
予想+990.0億ドル

14:30　内田日銀副総裁
「（追加利上げについて）慎重に考えるべき状況にある」
「市場の変動の影響注視し、そのことを政策に反映していくのは当然」
「植田総裁と自分との考えの違いはない」

15:00 ドイツ6月鉱工業生産(前月比) +1.4％
前回-2.5％(-3.1％)
予想+1.0％

15:00 ドイツ6月貿易収支　+204億ユーロ
前回+249億ユーロ(253億ユーロ)
予想+235億ユーロ

28:00 アメリカ6月消費者信用残高　89.3億ドル
前回113.5億ドル(139.5億ドル)
予想100.0億ドル

———-8/7株式・債券・商品———————-

日経平均　35089.62△414.16
豪ASX　　7699.830△19.188
上海総合　2869.834△2.550
英FT 　　8166.88△140.19
独DAX　　17615.15△260.83
NYダウ　 38763.45▼234.21

日10年債利回り　0.897％▼0.004
豪10年債利回り　4.0783％△0.0581
英10年債利回り　3.949％△0.029
独10年債利回り　2.268％△0.068
米02年債利回り　3.9621％▼0.0130
米10年債利回り　3.9431％△0.0512

NY原油　75.23△2.03
NY金　　2432.40▽0.80

———–8/8注目材料—————————–—

＜国内＞
08:50　6月経常収支/貿易収支
08:50　対外対内証券売買契約等の状況（週次・報告機関ベース）
08:50　日銀金融政策決定会合における主な意見（7月30－31日分）
14:00　7月景気ウオッチャー調査

＜海外＞
08:01　7月英RICS住宅価格
11:40　ブロックRBA総裁、講演
21:00　7月メキシコ消費者物価指数
21:30　米新規失業保険申請件数
26:00　米30年債入札
28:00　メキシコ中銀、政策金利発表
28:00　バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演

———–8/8きょうのひとこと———————-

昨日は内田日銀副総裁の講演が最大のトピックでした。株安や円高で市場が不安定な時には利上げしない方針を示しました。これだけ見ると当然の発言のようにも思えますが、別の角度から見れば「日銀は、株安と円高で植田総裁が示したタカ派スタンスをわずか1週間で撤回した」ということに。円安を止めようと利上げしたら、株が暴落して円が急上昇したので利上げはしばらく休みにしますという宣言ですから、日経平均が安値から2000円急反発し、円が対ドルで3円急落するという激しい反応になりました。市場が落ち着きを取り戻すにはもう少し時間がかかりそうですね。

本日もよろしくお願いします。