「ペソ高トレンド継続 5月追加利上げ期待」FX高金利通貨レポート
【メキシコペソ/円ファンダメンタルズ 景気停滞もインフレ高止まり 追加利上げ期待】
メキシコ中銀は3月24日、政策金利を6.00%から6.50%に引き上げた。利上げは7会合連続で、ここ2回は50bp(0.50%ポイント)の引き上げが続いている。2月失業率が小幅とはいえ上昇するなど、メキシコ景気はいくぶん停滞気味だが、3月の自動車生産が1年4カ月ぶりの水準に増加するなど、先行きには薄日も差している。インフレ率が7%台で高止まりする中、メキシコ中銀は、景気が腰折れしない限り、インフレを目標レンジ内(3%±1%)に収束させるべく、追加利上げに動く公算が大きい。
【メキシコペソ/円テクニカル 4年7カ月ぶり高値 週足パーフェクトオーダー示現】
4月11日に、2017年9月以来の6.3円台を回復。3月以降の上昇によって週足チャート上にパーフェクトオーダーを示現している。パーフェクトオーダーとは、下図のように下から長期移動平均線(52週)、中期移動平均線(26週)、短期移動平均線(13週)の順に並び、そのすべてが上向き(右上がり)、かつ最も上に現値がある状態で、強い上昇トレンドを表すシグナルとされる。2017年9月の戻り高値6.334円前後を超えれば、2017年の高値である6.426円前後は目の前だ。2016円3月以来の6.5円台も見えてこよう。
【メキシコペソ/円注目ポイント GDP 送金額 自動車 CPI メキシコ中銀】
日本のゴールデンウイーク中の4月29日に1-3月期国内総生産(GDP)が発表される。5月2日には3月の対国内送金、9日には4月の自動車生産・輸出台数と4月消費者物価指数(CPI)が発表される。総じて堅調な景気と物価の高止まりが確認されれば、13日のメキシコ中銀会合で3会合連続となる50bp利上げへの期待が高まりそうだ。一方、市場では米国の引き締め加速観測も高まっている事から、世界の株価に大きな崩れがないか(市場心理が悪化しないか)注意が必要だろう。