総研ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(3/8水)

FRB議長証言は「ディスインフレ」発言を事実上撤廃する想定以上のタカ派 利上げ加速はデータ次第=雇用統計とCPI次第

————-3/7ドル円相場————————

一時135.543まで軟化するもパウエルFRB議長のタカ派証言で137.195まで切り返して年初来高値を更新

OP135.899 HI137.195  LO135.543 CL137.168

———-3/7主な出来事—————————

09:30 オーストラリア1月貿易収支 +116.88億豪ドル
前回+122.37億豪ドル(129.85億豪ドル)
予想+125.00億豪ドル

12:30 RBA、政策金利を3.35%から3.60%へ引き上げ
「この高インフレの時期が一時的なものに過ぎないことを確認するために、さらなる金融引き締めが必要」(前回は今後数カ月の間にさらなる利上げ)
「月次CPIは、豪インフレがピークに達したことを示唆」
「インフレ率は今年から来年にかけて低下し、2025年半ばには3%程度なると予想」
「今後2、3年の豪成長率はトレンドを下回ると予想」
「家計消費の伸びは金融環境の悪化により鈍化しており、住宅建設の見通しも軟化」
「労働市場、若干緩和したが引き続き非常にタイト」

13:23 中国2月貿易収支 +1168.8億ドル
前回+780.1億ドル
予想+818.0億ドル

16:00 ドイツ1月製造業新規受注(前月比) +1.0%
前回+3.2%(3.4%)
予想-0.9%

24:00 パウエルFRB議長(上院銀行委員会で半期に一度の証言)
「新たなデータにより、最終的な金利水準は従来の予想よりも高くなる可能性が高いことが示唆された」
「正当化されれば利上げを加速させる用意がある」
「インフレが予想以上に進行していることを示唆」
「コアインフレが期待ほど減速していない」
「3月FOMCまでに出る経済データが非常に重要」

29:00 アメリカ1月消費者信用残高(前月比) +148.0億ドル
前回+115.6億ドル(106.9億ドル)
予想+200.0億ドル

——–3/7株式・債券・商品————————

日経平均 28309.16△71.38
豪ASX  7364.652△36.055
上海総合 3285.099▼36.927
英FT    7919.48▼10.31
独DAX   15559.53▼94.05
NYダウ  32856.46▼574.98

日10年債利回り 0.504%▼0.002
豪10年債利回り 3.684%▼0.081
英10年債利回り 3.822%▼0.044
独10年債利回り 2.692%▼0.057
米02年債利回り 5.00841%△0.1223
米10年債利回り 3.9637%△0.0060

NY原油 77.58▼2.88
NY金  1820.00▼34.60

————3/8注目材料—————————-

<国内>
08:50  1月経常収支/貿易収支

<海外>
06:55  ロウ豪準備銀行(RBA)総裁講演
16:00  1月独鉱工業生産
16:00  1月独小売売上高
18:30  ディングラ英MPC委員講演
19:00  10-12月期ユーロ圏GDP・確定値
19:00  ラガルドECB総裁講演
19:00  パネッタECB専務理事講演
22:00  バーキン米リッチモンド連銀総裁講演
22:15  2月ADP全米雇用報告
22:30  1月カナダ貿易収支
22:30  1月米貿易収支
24:00  カナダ中銀政策金利
24:00  パウエルFRB議長議会証言(米下院金融サービス委員会)
24:30  EIA週間原油在庫統計
27:00  米10年債入札
28:00  米地区連銀経済報告(ベージュブック)

————3/8きょうのひとこと———————

昨日のパウエルFRB議長の議会証言は想定以上にタカ派的でした。つい1か月前の「ディスインフレ(インフレ鎮静化)のプロセスが始まった」という発言は事実上撤回されました。いずれにせよ、議長は「データが正当化するなら利上げ加速も」と述べて金融政策がデータ次第であることをあらためて強調しています。10日の米2月雇用統計と14日の米2月CPIに市場の関心が向かうことは間違いないでしょう。米金融政策がデータ次第ならドル円相場もデータ次第です。まずは雇用統計の前哨戦である今夜のADP雇用統計に注目です。

本日もよろしくお願いします。