総研ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(11/29 火)

やはりドル円の「キモ」は米長期金利 関心は明日のFRB議長講演に

————-11/28ドル円相場————————

中国リスクが意識されて3カ月ぶりに137.497まで下落するも、FRB高官のタカ派発言で持ち直す。

OP139.217 HI139.423  LO137.497 CL138.903

———-11/28主な出来事—————————

08:44 ロウRBA総裁
「賃金上昇はインフレ率の目標値への回帰と一致」
「人口増加に伴う住宅供給に対して懸念」
「来年は賃貸圧力が高まる見込み」

09:30 オーストラリア10月小売売上高(前月比) -0.2%
前回+0.6%
予想+0.5%

10:59 黒田日銀総裁
「現時点で政府・日銀の役割を見直す必要があるとは思わない」
「賃金上昇に伴う2%物価目標の達成を目指すのが責務」

23:07 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁
「成長率は今年の残りと来年の初めに引き続き弱まると予想」
「追加利上げを予想」

26:12 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁
「中銀はインフレ抑制のため一段の行動を取る必要」
「追加利上げは経済のバランス回復に役立つ」

26:14 ブラード米セントルイス連銀総裁
「市場はFOMCがより積極的になる可能性があるリスクを過小評価」
「2024年に入っても利上げを継続する必要も」

——–11/28株式・債券・商品————————

日経平均 28162.83▼120.20
豪ASX  7229.142▼30.341
上海総合 3078.549▼23.144
英FT    7474.02▼12.65
独DAX   14383.36▼158.02
NYダウ  33849.46▼497.57

日10年債利回り 0.253%▼0.001
豪10年債利回り 3.515%▼0.059
英10年債利回り 3.126%△0.004
独10年債利回り 1.992%△0.018
米02年債利回り 4.4381%▼0.0144
米10年債利回り 3.6812%△0.0036

NY原油 77.24△0.96
NY金  1740.30▼13.70

————11/29注目材料—————————-

<国内>
08:30  10月完全失業率

<海外>
16:00  7-9月期スウェーデンGDP
16:00  10月トルコ貿易収支
17:00  7-9月期スイスGDP
17:10  デギンドスECB副総裁講演
18:30  7-9月期南アフリカ失業率
18:30  10月英消費者信用残高
18:30  10月英マネーサプライM4
19:00  11月ユーロ圏経済信頼感指数
19:00  11月ユーロ圏消費者信頼感指数・確定値
21:00  10月メキシコ失業率
21:35  マン英MPC委員講演
22:00  11月独消費者物価指数・速報値
22:30  7-9月期カナダGDP
23:00  デコス・スペイン中銀総裁講演
23:00  9月米住宅価格指数
23:00  9月米ケース・シラー住宅価格指数
24:00  ベイリーBOE総裁議会証言
24:00  11月米消費者信頼感指数

————11/29きょうのひとこと———————

昨日は、中国ゼロコロナ抗議デモ激化でリスクオフ。為替市場では円買いとドル買いが交錯しました。序盤は安全資産の米国債が買われた(金利低下)ためドル安・円高に振れましたが、終盤はセントルイス連銀総裁とNY連銀総裁のタカ派発言で米国債が売られた(金利上昇)ためドル高・円安に戻りました。やはり、ドル円の「キモ」は米長期金利ということでしょう。市場は明日のパウエルFRB議長の講演に注目しています。議長も、市場にくすぶる早期の利上げ停止や早期の利下げ転換を巡る観測を否定する発言を行うのではないでしょうか。市場の視点が「米利上げ減速」から「米引き締め長期化」に移れば、米長期金利とドルには上昇余地があると考えられます。

本日もよろしくお願いします。