総研ブログ

18日のドル円相場ときょうのひとこと(3/21 月)

円ひとり負け。日銀は金融政策正常化レースを逆走。パウエル議長講演で120円を試すか注目。

————-3/18ドル円相場————————

日銀が緩和継続を強調。黒田日銀総裁の会見中に119円台へ。FRBは引き締め継続を強調。ウォラーFRB理事の講演受けて6年ぶりに119.397まで円安・ドル高進行。

OP118.592 HI119.397  LO118.471 CL119.149

———–3/18主な出来事—————————

08:30 日本2月消費者物価指数(生鮮食料品除く 前年比) +0.6%
前回+0.2%
予想+0.6%

11:51 日銀、政策金利を-0.1%に維持 
「ウクライナ情勢、経済・物価に及ぼす影響きわめて不確実性が高い」
「国内景気、基調としては持ち直している」

15:30 黒田日銀総裁
「CPIは4月以降、2%程度の伸びとなる可能性」
「当面は金融緩和の継続が適切」
「円安が全体として日本経済にプラスとの構図に変化はない」
「最近の輸入物価の上昇、円安要因は大きくない」
「(円安の影響について)不均一である点には十分な留意が必要」
「ファンダメンタルズ反映した円安は日本の経済・物価にプラス」
「現時点で日米欧にスタグフレーションの懸念はない」
「日本が金利を上げる必要は全くない」
「商品価格の上昇で物価が2%になっても目標達成ではない」

19:00 ユーロ圏1月貿易収支(季調前) -272億ユーロ
前回-46億ユーロ

20:52 ブラード米セントルイス連銀総裁
「年内3%超への利上げを支持」
「経済情勢への対応という点で、現在の金利はあまりに低すぎる」

21:30 カナダ1月小売売上高(前月比) +3.2%
前回-1.8%
予想+2.4%

21:57 ウォラーFRB理事
「向こう複数回の会合で50bpの利上げを協議すべき」

23:00 アメリカ2月中古住宅販売件数(年率換算) 602万件
前回650万件(649万件)
予想610万件

23:00 アメリカ2月景気先行指標指数(前月比) +0.3%
前回-0.3%(-0.5%)
予想+0.3%

00:40 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁
「高インフレが継続すれば、FRBはより積極的に行動する必要がある」

27:40 バーキン米リッチモンド連銀総裁
「0.5%利上げ否定せず-インフレ期待悪化なら」

~ウクライナ・ロシア関連ヘッドライン~

・バイデン氏が習氏に警告、ロシア支援なら「結果」伴う-米中首脳会談
・ウクライナ大統領の国会演説、23日実施の意向-共同通信
・ウクライナへの兵器輸送団は攻撃対象、ロシア外相が警告強める
・ウクライナ大統領府顧問、ロシアとの交渉は数週間続く可能性
・ロシア、極超音速ミサイル「キンジャール」を初めて使用と主張

——–3/18株式・債券・商品————————

日経平均 26827.43△174.54
豪ASX   7294.354△43.558
上海総合 3251.073△36.029
英FT    740473△19.39
独DAX   14413.09△25.03
NYダウ  34754.93△274.17

日10年債利回り 0.209%△0.003
豪10年債利回り 2.578%△0.069
英10年債利回り 1.497%▼0.068
独10年債利回り 0.373%▼0.011
米02年債利回り 1.9362%△0.0224
米10年債利回り 2.1494%▼0.0212

NY原油 104.70△1.72
NY金  1933.90▼14.30

————3/21注目材料—————————

<国内>春分の日
特になし

<海外>
06:45 2月NZ貿易収支
16:00 2月独生産者物価指数
17:30 2月香港消費者物価指数
18:00 マクルーフ・アイルランド中銀総裁講演
21:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁講演
24:30 ナーゲル独連銀総裁講演
25:00 パウエルFRB議長講演

————3/21きょうのひとこと——————-

足元の為替市場では円がほぼ「ひとり負け」の状態です。18日には黒田日銀総裁が「必要なら躊躇なく追加緩和を行う」とした上に「円安は日本経済にプラス」として、いわゆる悪い円安論を一蹴。金融政策正常化レースでひとり逆走する日銀の姿が市場に「円売り安心感」を与えているようです。今夜のパウエルFRB議長の講演で「日米金融政策のスタンス格差」が際立てば1ドル=120円の節目を試す可能性もありそうです。

本日もよろしくお願いいたします。