外為白書2012-13(第4号)
外為白書の刊行によせて
日本経済の景色は、この1年で一変しました。アベノミクスの効果です。2013年8月末に至る1年間で、アメリカの株価は13%上昇し、ドイツの株価は17%上昇しました。しかし日本の株価は、51%という高い上昇を示したのです。その最大の背景は、円が大幅に低下したことです。米ドルに対する円のレートは、1年で約20%低下しました。アベノミクスの一つの重要な要素は、金融政策が為替レートを大きく変え、為替レートが経済全体を大きく変えたという点でした。 あらためて今、為替レートの動きを的確に把握することがいかに重要か、多くの人々が実感しておられると思います。
首席研究理事 竹中平蔵
「外為白書 2012-13の刊行によせて」 より抜粋
「外為白書 2012-13の刊行によせて」 より抜粋
外為白書とは
これまで「外国為替」の分野に限って言えば、経済・金融の一領域としての言及こそなされてきたものの、それ自体を主題とした「白書」については長らく不在の状況が続いておりました。その一方で為替相場、とりわけ米ドル/円相場の動向は、輸出入企業の業績への影響はもとより、近年では個人投資家のよる FX(外国為替保証金取引)や外貨預金ほか外貨建て取引の活発化に伴い、いまや企業・個人の枠を超えた国民的関心事とまでなりつつあります。
外為どっとコム総研はこうした情勢に鑑み、1年間のデータの蓄積とその解析を経て「外為白書」を発刊しております。
内容は主に3つに分けられ、
- ①主要通貨ペアの毎月の価格変動とその背景についての記録
- ②外国為替保証金業界の各年度の歩みの記録
- ③顧客調査に基づくFX投資家層の相場観の変遷や取引実態の記録
となっています。
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本書の特長
- 2012年7月から1年間の9通貨ペアの値動きを網羅
- 外国為替保証金業界の各年度の歩みの記録
- 外為どっとコム顧客調査に基づくFX投資家層の相場観の変遷や取引実態の記録
目次
- 2P-外為白書2012-13の刊行によせて
- 3P-目次5P-第1章 2012年7月~2013年6月の相場のあゆみ
- 6P-第1節 各通貨ペアの総括
- 9P-第2節 ドル/円相場
- 21P-第3節 ユーロ/円相場
- 33P-第4節 ユーロ/ドル相場
- 45P-第5節 豪ドル/円相場
- 57P-第6節 ポンド/円相場
- 69P-第7節 ポンド/ドル相場
- 81P-第8節 カナダドル/円相場
- 93P-第9節 NZドル/円相場
- 105P-第10節 南アランド/円相場
- 117P-第2章 業界のあゆみ
- 123P-第3章 FX投資家アンケートによる実態調査
- 124P-第1節 アンケート調査の概要
- 125P-第2節 相場観の推移
- 131P-第3節 取引の動向
- 137P-おわりに