「南ア中銀、政策金利を小幅に引き上げ」FX高金利通貨レポート
南アフリカランド週足
10月後半に26週移動平均線と13週移動平均線を下抜け。11月に入ると52週移動平均線も下抜けた。7.3円台のサポートを割り込み、8月安値の7.116円前後が視野に入ってきた。
南ア中銀、政策金利を小幅に引き上げ
南アフリカ準備銀行(SARB)は18日、政策金利を3.50%から3.75%に引き上げた。利上げは3年ぶり。南アフリカの9月インフレ率は5.00%と中銀のインフレ目標3-6%の範囲内にあるが、それでも利上げに動いた背景についてクガニャゴ総裁は「総合インフレ率の軌道と上方リスクを踏まえ、インフレ期待を抑制し、主要政策金利の将来的な道筋を緩やかなものにするためには、緩やかな利上げで十分と判断した」と説明。今回の利上げが3対2の僅差で決定した事を踏まえても、早い時期に追加利上げが行われる可能性は低そうだ。
米利上げ観測が重しに
米連邦準備制度理事会(FRB)が来年半ばにも利上げを開始するとの観測が明滅する中、ドルの上昇が新興国通貨の逆風になり得る点には注意が必要だろう。ランド/円相場は、チャート面からも下落の兆候が窺えるだけに「高値掴み」だけは避けたい局面と言えそうだ。先進国の利上げ観測によってグローバルな株価や商品価格が変調をきたさないかにも注意を払っておきたい。