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【FX】「2023年2月RBA理事会を振り返る」中村勉

市場予想通り0.25%の利上げを実施した、2月のRBA理事会を振り返ります。

RBAは政策金利を3.35%へと0.25%利上げを実施。

声明文では
インフレ見通しについて、「年内にインフレは4.75%まで鈍化」と予想。「中期的なインフレ期待は引き続き安定しており、この状況が続くことが重要」としました。
今後について、「今後数カ月にわたって金利をさらに引き上げる必要ある」と、これまでの「金利は今後さらに上昇すると予想」から強いトーンに引き上げた印象があります。
他方で、これまで言及していた「(政策について)事前に決められた道筋はない」という文言が削除されていました。そのため、筆者は今後数カ月はデータ云々ではなく、利上げを継続するとの見方を強めています。

1月25日に発表された豪2022年10-12月期月次CPIでは前年比+7.8%と市場予想(+7.6%)や前回(+7.3%)からインフレが加速していました。また豪12月月次CPIも、+8.4%と市場予想(+7.7%)や前回(+7.3%)となりましたが、豪統計局(ABS)は「ホリデーシーズンによる季節的な要因」と説明しています。
他方で、豪12月小売売上高が2021年12月以来の前月比マイナスとなったことや、豪12月雇用統計において総合の雇用者数が前月から減少していたことなど、豪経済減速の兆しが見えていることも事実です。

次回のRBA理事会は2023年3月7日となります。
RBAの利上げがいつまで続くかを占う上でも、今後の豪州の雇用、インフレ、消費といった経済指標に注目していきたいと思います。

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