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【FX】「2022年12月RBA理事会を振り返る」中村勉

市場予想通り0.25%の利上げを実施した、12月のRBA理事会を振り返ります。

RBAは政策金利を3.10%へと0.25%利上げを実施。

声明文では
インフレ見通しについて、「年内にインフレは約8%まで上昇しピークに達する」と予想。「中期的なインフレ期待は引き続き安定しており、この状況が続くことが重要」としました。
今後について、「金利は今後さらに上昇すると予想」としましたが、利上げについては「将来の利上げのタイミングと規模は、今後のデータとインフレ、労働市場見通しへの評価次第」と前回までと同じ内容となりました。

直前の11月30日に発表された豪10月月次CPIでは、インフレが続伸するとの市場予想(前年比+7.6%)に反して+6.9%(前回+7.3%)となりました。その他、豪10月小売売上高が2021年12月以来の前月比マイナスとなったことなどから、短期金利市場では0.25%よりも小幅な利上げ(0.15%利上げをして政策金利をキリの良い3.00%にする)となる予想も一部でありました。その影響もあり、金利発表後に豪ドルは小幅上昇しました。

RBAは1月に理事会を開催しません。そのため、次回の理事会は2023年2月7日となります。
それまでの2カ月間でインフレ率がRBAの予想を大きく上回るなどの変化がみられると、次回の理事会では利上げ幅の再拡大が検討される可能性も残っています。
今後の豪州の雇用、インフレ、消費といった経済指標に注目していきたいと思います。

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