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【FX】「2022年10月RBA理事会を振り返る」中村勉

市場予想通り0.25%の利上げを実施した、10月のRBA理事会を振り返ります。

RBAは政策金利を2.60%へと0.25%利上げを実施。

声明文では
「金利は短期間で急速に引き上げられた。家計支出や賃金、インフレ、世界経済の発展などを評価するために」利上げペースを落としたと説明。
今後については、「金利は今後さらに上昇すると予想」とし、
利上げについては「将来の利上げのタイミングと規模は、今後のデータとインフレ、労働市場見通しへの評価次第」と前回までと同じ内容となりました。

事前にロウRBA総裁や9月のRBA議事要旨で利上げ幅縮小を示唆していたことから、ビッグサプライズとはなりませんでした。
しかし、市場では「利上げ幅縮小は11月から」といった見方が強かったため、金利発表後に豪ドルは売られる結果となりました。

今後はデータ次第とRBAは示しましたが、次回の理事会で再び0.50%利上げに戻ることは考えられるのでしょうか?
豪統計局が9月29日に新しく発表した豪月次CPIを見てみると、6月が前年比6.8%、7月が7.0%、8月が6.8%となっています。
そのため、インフレ指標として最も重要視される7-9月期の四半期CPIは7%前後と推測されます。
RBAは2022年末のインフレ率を8%手前(7.75%程度)と予測しています。
そのため、7-9月期の四半期CPIが予想通り7%前後であれば、RBAの予想の範囲内になることとなり、11月の理事会では0.25%利上げが続けられるとみています。
仮に9月の月次CPIが急速に上昇し、7-9月期の8%に近い結果となれば、RBAが再び0.50%利上げに舵をとるのではないでしょうか。

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