【FX】「2022年8月RBA理事会を振り返る」中村勉
市場予想通り0.50%の利上げを実施した、8月のRBA理事会を振り返ります。
RBAは政策金利を1.85%へと0.50%利上げを実施。
0.50%の利上げは前回(7月5日)の理事会に続いて3会合連続となりました。
声明文では
「インフレ率を中銀目標の2-3%内に戻すことに高い優先順位」という文言を最初に持ってきたほか、
「異例の金融支援」に関する文言を削除しました。
利上げについて「事前に設定された道筋はない」との文言が追加され、
「将来の利上げのタイミングと規模は、今後のデータとインフレ、労働市場見通しへの評価次第」ということを強調する形となりました。
これを市場は「ハト派的」と捉えて、発表後に豪ドルは売られることとなりました。
しかし、直近の豪主要経済指標を見ますと、
豪雇用統計では統計開始以来、最も高い労働参加率、そして最も低い失業率を記録しており、豪雇用市場は最高の状態です。
貿易収支は資源高と石炭や天然ガスと言った豪産資源の需要増の影響から5月、6月と2カ月連続で史上最高の貿易黒字を更新しています。
小売売上高は若干陰りが見え始めましたが、依然として伸びが見られます。
これらの材料から見ると、次回の理事会(9月6日)でも0.50%かそれ以上の利上げが実施される可能性が高いとみています。
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