昨日のドル円相場ときょうのひとこと(12/10水)
来週利上げの日本円より、市場は来年利上げするかもしれない豪ドルやNZドルを選好
———–12/9ドル円相場————————–
相対的低金利の円売り強まる 米金利上昇受けたドル買いで156.952まで上伸
OP155.829 HI156.952 LO155.744 CL156.906

———-12/9主な出来事——————————-
12:30 RBA、政策金利を3.60%に維持
「最近のデータはインフレリスクが上振れ傾向にあることを示唆している」
「インフレ圧力の持続性を評価するにはもう少し時間がかかる」
「慎重な姿勢を維持することが適切と判断した」
13:30 ブロックRBA総裁
「利下げの見通しが当面存在するとは考えていない」
「長期にわたり政策金利を据え置くか、それとも利上げがあり得るかという問題だ」
14:51 植田日銀総裁
「経済・物価の中心的見通しが実現していけば利上げで緩和調整」
「例外的な長期金利上昇に対しては機動的な国債買い入れなどで対応」
18:00 植田日銀総裁
「現時点で特に基調インフレが加速するリスクはそれほど高くないとみている」
「為替レートが物価に与える影響を注視している」
24:00 アメリカ10月JOLTS求人件数 767.0万件
前回765.8万件
予想715.0万件
25:30 ユーロ円、豪ドル円、カナダドル円が年初来高値
———-12/9株式・債券・商品———————-
日経平均 50655.10△73.16
豪ASX 8585.938▼38.500
上海総合 3909.521▼14.557
英FT 9642.01▼3.08
独DAX 24162.65△116.64
NYダウ 47560.29▼179.03
日10年債利回り 1.965%▼0.011
豪10年債利回り 4.7592%△0.0545
英10年債利回り 4.505%▼0.023
独10年債利回り 2.850%▼0.012
米02年債利回り 3.6147%△0.0397
米10年債利回り 4.1878%△0.0235
NY原油 58.25▲0.63
NY金 4236.20△18.50
———–12/10注目材料—————————–
<国内>
08:50 11月企業物価指数
<海外>
10:30 11月中国消費者物価指数
10:30 11月中国生産者物価指数
16:00 10月トルコ鉱工業生産
16:00 11月ノルウェー消費者物価指数
19:55 ラガルドECB総裁、講演
20:00 10月南アフリカ小売売上高
22:30 7-9月期米雇用コスト指数
23:45 カナダ中銀、政策金利
24:30 EIA週間原油在庫統計
28:00 11月米月次財政収支
28:00 FOMC、政策金利
28:00 FOMC、経済・金利見通し
28:30 パウエルFRB議長、記者会見
———–12/10きょうのひとこと———————-
金利市場の見方として、豪、NZ、カナダ、ユーロ圏、スウェーデンではすでに利下げサイクルが終了。来年中に利上げに転じる可能性があると見られています。昨日の為替市場では、これらの通貨に対して円が強く売られており、いずれも年初来安値(通貨ペアとしては年初来高値)を更新しました。「来週」利上げする公算の円を売って、「来年」利上げするかもしれない豪ドルやNZドルを買う動きが強いということになります。もっとも、海外で利上げ期待が浮上すると、日銀の利上げ期待が霞んでしまうのは仕方がないところでしょう。政策金利は名目上でも0.5%と低い上に、物価上昇を加味した実質ベースではマイナス2.5%前後(来週利上げしてもせいぜいマイナス2.25%程度)と大幅に低い状態です。海外の利上げ期待は逃げ水のようなもので、移ろいやすいとは思うものの、日銀が利上げしても円が買われない、あるいは利上げしたのに売られてしまう地合いが醸成されつつあるように感じられます。そうした中で、きょうはFOMCの政策金利発表です。25bpの利下げはほぼ確実と見られ、もはや織り込み済み。ドットチャートや議長会見で示されるであろう今後の利下げに関するスタンスに注目が集まっています。
本日もよろしくお願いします。
