総研ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(11/19水)

財政懸念で円売りは本当か? 20年債入札に対する反応に注目

———–11/18ドル円相場————————–

154.815まで調整も高市トレードの円売り再開で9か月半ぶり高値155.739へ反発

OP155.227 HI155.739  LO154.815 CL155.535

———-11/18主な出来事——————————-

09:17 片山財務相
「為替動向は一方的で急激、憂慮している」
「過度な変動を高い警戒感を持って見極め」

09:30 RBA議事録
「余剰能力に関するデータを評価しつつ、忍耐強く待つことができると判断」
「経済成長や労働市場が弱含めば追加緩和もありうる」
「据え置きか利下げ、どちらのシナリオがより可能性高いかは確信できず」

15:58 植田日銀総裁(高市首相との初会談後)
「インフレ率が2%で持続的・安定的に着地するよう緩和を調整している」
「首相から政策で要望はなかった」
「為替についてもちろん議論した、具体的な話は控える」

17:10 米新規失業保険申請件数(10月18日までの週)23.1万件
前回(9月20日までの週) 21.9万件

22:15 米ADP雇用報告(11月1日までの週)4週平均-0.5万人
前回(10月25日までの週)-1.125万人

22:15 カナダ10月住宅着工件数 23.28万件
前回27.92万件
予想26.50万件

24:00 アメリカ11月NAHB住宅市場指数 38
前回37
予想37

24:00 アメリカ8月製造業新規受注(前月比) +1.4%
前回-1.3%
予想+1.4%

25:00 バーキン米リッチモンド連銀総裁
「データ不足は安心できる状況ではない」
「12月のFOMCに関するガイダンスの提示を控える」

———-11/18株式・債券・商品———————-

日経平均 48702.98▼1620.93
豪ASX  8469.138▼167.258
上海総合 3939.813▼32.222
英FT   9552.30▼123.13
独DAX  23180.53▼409.99
NYダウ 46091.74▼498.50

日10年債利回り 1.746%△0.010
豪10年債利回り 4.4405%▼0.0355
英10年債利回り 4.554%△0.019
独10年債利回り 2.706%▼0.006
米02年債利回り 3.5725%▼0.0376
米10年債利回り 4.1134%▼0.0252

NY原油 60.74△0.83
NY金  4066.50▼8.00

———–11/19注目材料—————————–

<国内>
08:50 9月機械受注
12:35 20年債入札

<海外>
06:45 7-9月期NZ生産者物価指数
09:30 7-9月期豪賃金指数
09:55 ローガン米ダラス連銀総裁、講演
16:00 10月英消費者物価指数
17:00 10月南アフリカ消費者物価指数
18:00 9月ユーロ圏経常収支
19:00 10月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)・改定値
20:00 9月南アフリカ小売売上高
22:30 8月米貿易収支
24:00 ミランFRB理事、講演
24:30 EIA週間在庫統計
26:45 バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
27:00 米20年債入札
28:00 FOMC議事要旨(10月28-29日分)
28:00 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、講演

———–11/19きょうのひとこと———————-

個人的に「財政懸念で円売り」というロジックには懐疑的ですが、足元の市場の動きを見ると真っ向からこれを否定するのも難しそうです。財政ショックはギリシャやイギリスの例を見るまでもなく通貨を激しく押し下げるため、市場が「宝くじ感覚(滅多に当たらないが当たれば大きい)」で日本の財政ショックにベットし始めている可能性もないとは言えないでしょう。その意味でもきょうの20年債入札の結果とそれに対する円相場の反応に注目です。財政懸念は入札不調≒金利上昇につながりやすく、これに対して(金利上昇にもかかわらず)円が売られるようなら、「財政懸念で円売り」が正しいことになります。逆に、入札好調≒金利低下で円が買われる場合も反対証明になりそうです。

本日もよろしくお願いします。