総研ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(6/4水)

JOLTS求人増加でドル悲観に修正 雇用統計にも不安と期待が交錯

———–6/3ドル円相場————————–

日銀総裁発言で1週間ぶり安値142.380円から切り返す 米JOLTSで144.110まで上昇

OP142.663 HI144.110  LO142.380 CL143.998

———-6/3主な出来事—————————-

10:10 植田日銀総裁
「経済・物価情勢の改善が見込めない中で、無理に政策金利を引き上げる考えはない」
「先に金利ありきでない」

10:30 RBA議事要旨
「現在のインフレ率と余剰生産能力の評価を踏まえると、もはやこれほど引き締める必要はないという点で一致」
「前回会合以降の国際情勢から生じた下振れリスクへの対応としても金利の引き下げが適切であると判断」
「今後の決定は入手可能なデータとリスク評価の進展に基づいて行われることを確認」

10:30 オーストラリア1-3月期経常収支 -147億豪ドル
前回-125億豪ドル(-163億豪ドル)
予想-125億豪ドル

10:45 中国5月財新製造業PMI 48.3
前回50.4
予想50.7

16:50 植田日銀総裁
「基調的な物価上昇率、2%に向け徐々に高まる方向感は変わりない」
「各国の通商政策の今後やその影響巡る不確実性、極めて高い」
「見通しが実現していくか、内外の経済・物価情勢や市場動向を丁寧に点検し予断持たずに判断」

18:00 ユーロ圏5月消費者物価指数・速報値(前年比) +1.9%
前回+2.2%
予想+2.0%
18:00 ユーロ圏5月コア消費者物価指数・速報値(前年比) +2.3%
前回+2.7%
予想+2.4%

18:00 ユーロ圏4月失業率 6.2%
前回6.2%(6.3%)
予想6.2%

18:37 ベイリーBOE総裁
「5月の金利決定の主要因は関税ではなく国内情勢」
「金利については引き続き「漸進的かつ慎重な」アプローチを指針とする」
「6月の金利決定について予測はしない」
「金利がどの程度、どのくらいの速さで低下するかは、不確実性に包まれている」

23:00 アメリカ4月製造業新規受注(前月比) -3.7%
前回+4.3%(3.4%)
予想-3.2%

23:00 アメリカ4月JOLTS求人件数 739.1万件
前回719.2万件(720.0万件)
予想710.0万件

02:03 クック米連邦準備理事会(FRB)理事
「貿易政策が経済に影響を与え始めている証拠がある」
「関税による価格上昇は短期的なインフレ進展を困難にする可能性」
「関税は雇用市場の冷え込みやインフレの上昇を招く可能性」

26:54 米ホワイトハウス報道官
「トランプ米大統領は本日、鉄鋼・アルミニウム関税発動命令に署名する予定」
「鉄鋼・アルミニウム輸入関税50%は明日発効」

———-6/3株式・債券・商品———————-

日経平均 37446.81▼23.86
豪ASX  8466.682△52.609
上海総合 3361.976△14.489
英FT   8787.02△12.76
独DAX  24091.62△160.95
NYダウ 42519.64△214.16

日10年債利回り 1.494%▼0.019
豪10年債利回り 4.2582%▼0.0094
英10年債利回り 4.638%▼0.029
独10年債利回り 2.525%△0.001
米02年債利回り 3.9511%△0.0145
米10年債利回り 4.4537%△0.0139

NY原油 63.41△0.89
NY金  3350.20▼20.40

———–6/4注目材料————————–

<国内>
特になし

<海外>
10:30  1-3月期豪GDP
16:50  5月仏サービス業PMI・改定値
16:55  5月独サービス業PMI・改定値
17:00  5月ユーロ圏サービス業PMI・改定値
17:30  5月英サービス業PMI・改定値
21:15  5月ADP全米雇用報告
21:30  1-3月期カナダ労働生産性指数
21:30  ボスティック米アトランタ連銀総裁、クックFRB理事、講演
22:45  カナダ銀行(BOC、中央銀行)、政策金利
22:45  5月米サービス業PMI・改定値
23:00  5月米ISM非製造業景況指数
23:30  EIA週間原油在庫統計
27:00  米地区連銀経済報告(ベージュブック)

———–6/4きょうのひとこと———————-

昨日発表された米4月JOLTS求人件数は予想に反して増加。米労働市場は底堅さを維持しているとの見方からドルを買い戻す動きが強まりました。ただ、求人数は過去1年の平均755万件を下回る739.1万件にとどまっています。市場予想の710万件が関税不安を背景に悲観に傾き過ぎていたということでしょう。もっとも、ドルに対する市場の見方も関税不安を背景に悲観的過ぎる疑いが濃厚です。それだけに予想ほど弱くなかった程度のJOLTSにドル買いで反応したとも言えそうです。これで明後日6日の5月雇用統計にも不安と期待が交錯することになるのでしょう。

本日もよろしくお願いします。