総研ブログ

20日のドル円相場ときょうのひとこと(9/23祝)

金融政策ウイークは3円のドル高・円安で着地 関心は来週の雇用統計ウイークへ

———–9/20ドル円相場————————–

日銀総裁の追加利上げに慎重な発言で144.500まで上昇も、FRB理事の大幅利下げ発言で上げ幅縮小

OP142.578 HI144.500  LO141.737 CL143.902

———-9/20主な出来事—————————-

08:30 日本8月全国消費者物価指数・除生鮮食(前年比) +2.8%
前回+2.7%
予想+2.8%

10:00 中国LPR1年を3.35%、5年を3.85%に維持

11:57 日銀、政策金利を0.25%に維持
「金融・為替市場の動向や日本経済・物価への影響、十分注視する必要」
「企業の賃金・価格設定行動が積極化、過去と比べ為替の変動が物価に影響及ぼしやすくなっている」

15:00 イギリス8月小売売上高(前月比) +1.0%
前回+0.5%(0.7%)
予想+0.4%
15:00 イギリス8月小売売上高・除自動車(前月比)  +1.1%
前回+1.0%
予想+0.5%

15:00 ドイツ8月生産者物価指数(前年比)-0.8%
前回-0.8%
予想-1.0%

15:30 植田日銀総裁
「金融資本市場、引き続き不安定な状況にある」
「データ等がオントラックなら少しずつ利上げという考えに変わりはない」
「(円安修正で)物価上振れリスクは相応に低減、海外経済の状況確認していく時間的余裕がある」
「見通しの確度が高まった、『したがってすぐ利上げ』、とはならない」

17:11 マン英MPC委員
「8月に利下げ票を投じることを検討した」
「政策は引き締め的である必要」
「利下げサイクルの開始については慎重な見方」
「より長期間引き締め的な状態を維持する方が良い」

21:30 カナダ7月小売売上高(前月比) +0.9%
前回-0.3%(-0.2%)
予想+0.6%

24:30 ウォラーFRB理事
「経済を好調に保つには、0.50%の利下げが適切だと感じた」
「コアPCEは目標を下回っていると推測」
「雇用市場が悪化すれば、再び0.50%の利下げの検討あり得る」
「データ次第では利下げを一時停止することもある」

———-9/20株式・債券・商品———————-

日経平均 37723.91△568.58
豪ASX  8209.467△17.543
上海総合 2736..814△0.792
英FT   8229.99▼98.43
独DAX  18720.01▼282.37
NYダウ  42063.36△38.17

日10年債利回り 0.850%▼0.001
豪10年債利回り 3.9179%▼0.0097
英10年債利回り 3.903%△0.011
独10年債利回り 2.208%△0.100
米02年債利回り 3.5910%△0.0097
米10年債利回り 3.7413%△0.0282

NY原油 71.92▼0.03
NY金  2646.20△31.60

———–9/23注目材料————————–

<国内>秋分の日の振替休日
なし

<海外>
07:45 8月NZ貿易収支
14:00 8月シンガポール消費者物価指数
16:15 9月仏製造業PMI・速報値
16:15 9月仏サービス業PMI・速報値
16:30 9月独製造業PMI・速報値
16:30 9月独サービス業PMI・速報値
17:00 9月ユーロ圏製造業PMI・速報値
17:00 9月ユーロ圏サービス業PMI・速報値
17:30 9月英製造業PMI・速報値
17:30 9月英サービス業PMI・速報値
21:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演
22:00 チポローネECB専務理事、議会証言
22:45 9月米製造業PMI・速報値
22:45 9月米サービス業PMI・速報値
23:15 グールズビー米シカゴ連銀総裁、講演
26:00 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、質疑応答

———–9/23きょうのひとこと———————-

米・日金融政策ウイークのドル円は前週比3円あまり高い143.90円で着地。週末20日には一時144.50円まで上昇して週初に付けた年初来安値の139.58円から5円に迫る反発を見せる場面もありました。FRBは18日に大方の予想を上回る50bp(0.5%ポイント)の大幅利下げを決めましたが、その前日に3.59%前後まで低下していた米10年債利回りは、FOMCの翌日には3.76%前後へと上昇。NYダウはFOMC後、週末にかけて連日の史上最高値更新とあいなりました。FRBの大幅な利下げで大幅な景気の落ち込みも避けられるというソフトランディング期待がドルをサポートした形で、そこに花を添たのが日銀でした。植田総裁は20日の会見で追加利上げを急がない姿勢を強調。リスクオンの円売りに加え、円買いポジションの巻き戻しを誘発したと考えられます。米・日金融政策ウイークを終えたことで、市場の次の関心は来週末の米9月雇用統計に向かうことになるでしょう。なお、来週は雇用統計だけでなくJOLT求人件数やADP雇用統計など米労働市場関連の統計が盛りだくさんの雇用統計ウイークです。そうした中で、あえて今週の注目イベントを一つ選べば26日の米新規失業保険申請件数。27日の米8月PCEデフレーターも注目ではありますが、FRBが金融政策の重心をインフレから雇用に移したことを踏まえると、市場もインフレデータより雇用データにより強く反応するのではないでしょうか。

本日もよろしくお願いします。