総研ブログ

9日のドル円相場ときょうのひとこと(8/12月)

円キャリーの代理変数、IMM円ショート急減 日銀利上げ観測でも円ロングは微増

———–8/9ドル円相場————————–

147.803まで上昇も米長期金利が重しとなり104.264まで下落

OP147.209 HI147.803  LO146.264 CL146.654

———-8/9主な出来事—————————-

10:30 中国 7月生産者物価指数(前年比) -0.8%
前回-0.8%
予想-0.9%
10:30 中国 7月消費者物価指数(前年比) +0.5%
前回+0.2%
予想+0.3%

15:00 ドイツ 7月消費者物価指数・改定値(前年比) +2.3%
前回+2.3%
予想+2.3%

21:30 カナダ 7月新規雇用者数  -0.28万人
前回-0.14万人
予想+2.25万人
21:30 カナダ 7月失業率 6.4%
前回6.4%
予想6.5%

———-8/9株式・債券・商品———————-

日経平均 35025.00△193.85
豪ASX  7777.702△95.723
上海総合 2862.194▼7.707
英FT   8168.10△23.13
独DAX  17722.88△42.48
NYダウ  39497.54△51.05

日10年債利回り 0.853%△0.003
豪10年債利回り 4.0583%▼0.0103
英10年債利回り 3.945%▼0.034
独10年債利回り 2.225%▼0.043
米02年債利回り 4.0531%△0.0151
米10年債利回り 3.9398%▼0.0479

NY原油 76.84△0.65
NY金  2473.40▽10.10

———–8/12注目材料—————————–—

<国内>山の日の振替休日で休場
なし

<海外>
12:00 ハウザーRBA副総裁講演
15:00 7月独卸売物価指数
16:00 6月トルコ失業率
21:30 6月カナダ住宅建設許可件数
27:00 7月米月次財政収支

———–8/12きょうのひとこと———————-

足元の市場では「円キャリー取引」が話題ですが、その代理変数として注目されるのがIMMの円先物データです。9日に発表された6日時点の円売り越し(ネットショート)は1.1万枚と前週の7.3万枚から急減。7月2日時点の18.4万枚から5週間で94%減少し、売り越しはほぼ解消した形です。なお、IMMの中でグロスの円売りポジションだけを追ってみると、ピークは7月9日時点の22.3万枚で、これが先週6日時点で7.7万枚まで、この1カ月で65%減少しています。つまり、まだ円売り残高は35%残っている状態です。円キャリーの動向についてはやはり、IMMのネットではなくグロスの方が実態に近いのではないでしょうか。一方、IMMポジションではグロスの円買いポジションがあまり増えていない点も印象的です。6日時点の円買いポジションは6.6万枚と前週比+0.1万枚にとどまっています。7月31日の日銀による利上げサイクル入り示唆があったにもかかわらず円買いは殆ど増えていないことになります。7月末から8月初旬の急激な円高進行が、積極的な円買いによるものではなく円売りポジションの手仕舞い≒円キャリー取引の解消であったことをあらためて物語っています。

外為どっとコム「IMMポジション」https://www.gaitame.com/markets/imm.html

本日もよろしくお願いします。