総研ブログ

12日のドル円相場ときょうのひとこと(7/15月)

2円未満クラスの急落が朝夜2回発生 介入にしては小さいが何もないにしては大きすぎる動き

———–7/12ドル円相場————————–

連日の介入騒動で157.359まで下落 ユーロ円でレートチェックの観測も

OP158.871 HI159.449  LO157.359 CL157.878

———-7/12主な出来事—————————-

08:16 神田財務官
「過度の変動や無秩序な動きには適切に対応」
「(介入の有無)政府関係者が話したとは考えられない」
「足元で1カ月で5%も動いていて、かなり動いている」
「最近は金利差が縮小しており、円安の動きは投機と考えるのが自然」
「変動相場制で介入がまれであるべきとのイエレン氏の発言はまっとう」

12:09 中国6月貿易収支 +990.5億ドル
前回+826.2億ドル
予想+853.0億ドル

21:30 アメリカ6月生産者物価指数(前年比) +2.6%
前回+2.2%(2.4%)
予想+2.3%

21:30 アメリカ6月生産者物価指数・コア(前年比)  +3.0%
前回+2.3%(2.6%)
予想+2.5%

23:00 アメリカ7月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値 66.0
前回68.2
予想68.5
23:00 アメリカ7月ミシガン大消費者1年先インフレ期待 2.9%
前回3.0%
予想2.9%
23:00 アメリカ7月ミシガン大消費者5-10年インフレ期待 2.9%
前回3.0%
予想3.0%

24:04 神田財務官
「介入・レートチェックについては申し上げない」
「ドル円以上にクロス円の動きの方が激しいという見方は多い」

———-7/12株式・債券・商品———————-

日経平均 41190.68▼1033.34
豪ASX  7959.280△69.638
上海総合 2971.295△0.908
英FT   8252.91△29.57
独DAX  18748.18△213.62
NYダウ  40000.90△247.15

日10年債利回り 1.065%▼0.035
豪10年債利回り 4.3240%▼0.0495
英10年債利回り 4.109%△0.035
独10年債利回り 2.490%△0.033
米02年債利回り 4.4514%▼0.0616
米10年債利回り 4.1829%▼0.0273

NY原油 82.21▼0.41
NY金  2420.70▼1.20

———–7/15注目材料—————————–—

<国内>海の日の祝日
なし

<海外>
11:00 4-6月期中国GDP
11:00 6月中国鉱工業生産
11:00 6月中国小売売上高
18:00 5月ユーロ圏鉱工業生産
21:30 7月米ニューヨーク連銀製造業景気指数
25:30 パウエルFRB議長、講演
29:35 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、講演

———–7/15きょうのひとこと———————-

ドル/円は12日、朝8時すぎと夜10時すぎの2回にわたり介入の再発動かと思わせる急落が発生しました。値幅は朝1.7円、夜1.5円と、介入にしては動きが小さいものの、なにもなければこんなに動くはずがないという微妙な値幅です。そんな中で一部報道や市場の噂として、2回ともユーロ/円のレート・チェックだったのではないかとの見方が出ています。レート・チェックというのは、介入実務を担う日銀が、金融機関に対して取引(介入)を前提にオファーとビッドのレートを提示させた上で最終的には取引(介入)を見送るという、ブラフ的な市場けん制の手法で「空砲介入」「エア介入」と呼ばれることも。また、これをドル/円ではなく(ドル/円よりはるかに取引量が少ない)ユーロ/円で行ったというのもミソで、逆に真実味が増したような気がします。もちろん神田財務官は介入及びレートチェックに関してノーコメント。市場の疑心暗鬼を誘う財務官の作戦はいまのところ成功していると言えるでしょう。そう、あくまでも「いまのところ」はです。日本が祝日のきょう、ドル買いが先行しているのはトランプさんが銃撃事件の影響で大統領に返り咲く可能性が高まったとの見方が影響しているのかもしれません。ドル/円は158円台を回復。12日に2円未満クラスの急落が発生した158.80-159.40の水準が近付けば市場では介入警戒感が高まるでしょう。

本日もよろしくお願いします。