総研ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(6/14金)

日銀「屁っぴり腰のQT」を検討 報道通りなら円高効果は大いに疑問 植田日銀当日の円安確率100%

———–6/13ドル円相場————————–

米PPI鈍化と失業保険申請増加で156.555まで下落もドル買戻し

OP156.626 HI157.310  LO156.555 CL157.031

———-6/13主な出来事—————————-

10:30 オーストラリア 5月新規雇用者数 +3.97万人
前回+3.85万人(3.74万人)
予想+3.00万人
10:30 オーストラリア 5月失業率 4.0%
前回4.1%
予想4.0%

18:00 ユーロ圏4月鉱工業生産(前月比) -0.1%
前回+0.6%(0.5%)
予想+0.2%

21:30 アメリカ5月生産者物価指数(前月比) -0.2%
前回+0.5%
予想+0.1%
21:30 アメリカ5月生産者物価指数(前年比) +2.2%
前回+2.2%(2.3%)
予想+2.5%
21:30 アメリカ5月生産者物価指数・コア(前年比) +2.3%
前回+2.4%(2.5%)
予想+2.4%

21:30 アメリカ前週分新規失業保険申請件数 24.2万件
前回22.9万件
予想22.5万件

———-6/13株式・債券・商品———————-

日経平均 38720.47▼156.24
豪ASX  7749.729△39.219
上海総合 3028.919▼8.549
英FT   8163.67▼51.81
独DAX  18265.68▼365.18
NYダウ  38647.10▼65.11

日10年債利回り 0.975%▼0.011
豪10年債利回り 4.190%▼0.089
英10年債利回り 4.123%▼0.004
独10年債利回り 2.470%▼0.060
米02年債利回り 4.6969%▼0.0549
米10年債利回り 4.2442%▼0.0718

NY原油 78.62△0.12
NY金  2318.00▼36.80

———–6/14注目材料—————————–—

<国内>
—–  日銀金融政策決定会合
15:30  植田和男日銀総裁、定例記者会見

<海外>
15:00  5月スウェーデン消費者物価指数
15:45  5月仏CPI改定値
16:35  バスレ・スロベニア中銀総裁、講演
18:00  4月ユーロ圏貿易収支
18:00  レーンECB専務理事兼チーフ・エコノミスト、講演
21:30  5月米輸入物価指数
21:30  メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
22:35  カザークス・ラトビア中銀総裁、講演
23:00  6月米ミシガン大消費者態度指数・速報値
26:30  ラガルドECB総裁、講演
27:00  グールズビー米シカゴ連銀総裁、講演
—–  G7首脳会議(伊プーリア州、15日まで)

———–6/14きょうのひとこと———————-

日経新聞によれば、日銀は本日までの会合で保有国債残高の圧縮を検討するとのことです。現在、月6兆円を目途としている国債買い入れを減額すれば満期償還分との見合いで保有残高は減少するため、いわゆるQT(量的引き締め)に移行することになります。ただし、FRBのように毎月の圧縮額を明示して厳格なQTに向かうのではなく、「一定の幅を持たせつつ、段階的に買い入れを減らす」案が有力とのこと。つまり、日銀は長期金利が大幅に上昇しないよう市場に配慮しながら裁量的にQTを進めたい考えのようです。ただ、日経新聞の報道によって減額はかなりの割合で織り込み済み。その上、金利の上昇にビクつきながら行う「屁っぴり腰のQT」とあっては、果たして円高効果があるのか大いに疑問です。これまで植田総裁が就任して以降、日銀の政策発表当日は、9分の9という正確性で例外なく円安が進んでいます。市場が日銀の小出しの正常化策を全く評価していないということでしょう(言い換えれば完全にナメられている)。今回もリスクは円安方向に傾いてるように思われてなりません。

本日もよろしくお願いします。