総研ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(11/16木 )

米小売売上高で怒涛のドル買い戻し あらためて中身を見れば過剰に見える反応にも納得感

————-11/15ドル円相場————————

米小売り堅調で利下げ観測後退 ドル買戻しで151.419まで反発

OP150.307 HI151.419  LO150.051 CL151.374

———-11/15主な出来事—————————

08:50 日本7-9月期GDP・速報値(前期比年率) -2.1%
前回+4.8%(4.5%)
予想-0.6%

09:30 オーストラリア7-9月期賃金指数(前期比) +1.3%
前回+0.8%(0.9%)
予想+1.3%


11:00 中国10月小売売上高(前年同月比) +7.6%
前回+5.5%
予想+7.0%
11:00 中国10月鉱工業生産(前年同月比) +4.6%
前回+4.5%
予想+4.4%

16:00 イギリス10月消費者物価指数(前年比) +4.6%
前回+6.7%
予想+4.8%
16:00 イギリス10月消費者物価指数・コア(前年比) +5.7%
前回+6.1%
予想+5.8%

19:00 ユーロ圏9月鉱工業生産(前月比) -1.1%
前回+0.6%
予想-1.0%

19:00 ユーロ圏9月貿易収支(季調済) +92億ユーロ
前回+119億ユーロ(111億ユーロ)
予想+67億ユーロ

22:30 アメリカ10月小売売上高(前月比) -0.1%
前回+0.7%(0.9%)
予想-0.3%
22:30 アメリカ10月小売売上高・除自動車(前月比)+0.1%
前回+0.6%(0.8%)
予想0.0%

22:30 アメリカ10月卸売物価指数(前年比) +1.3%
前回+2.2%
予想+1.9%
22:30 アメリカ10月卸売物価指数・コア(前年比) +2.4%
前回+2.7%
予想+2.7%

22:30 アメリカ11月ニューヨーク連銀製造業景気指数 9.1
前回-4.6
予想-2.8

——–11/15株式・債券・商品————————

日経平均 33519.70△823.77
豪ASX  7105.901△99.189
上海総合 3072.835△16.765
英FT   7486.91△46.44
独DAX  15748.17△133.74
NYダウ  34991.21▽163.51

日10年債利回り 0.802%▼0.060
豪10年債利回り 4.532%▼0.131
英10年債利回り 4.227%△0.075
独10年債利回り 2.644%△0.044
米02年債利回り 4.9118%△0.0758
米10年債利回り 4.5314%△0.0841

NY原油 76.66▼1.60
NY金  1964.30▼2.20

————11/16注目材料—————————-

<国内>
08:50  10月貿易収支(通関ベース)
08:50  9月機械受注
08:50  対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)

<海外>
09:30  10月豪失業率
09:30  10月豪新規雇用者数
17:00  ビルロワドガロー仏中銀総裁、講演
18:30  センテノ・ポルトガル中銀総裁、講演
20:30  ラガルドECB総裁、講演
20:45  クノット・オランダ中銀総裁、講演
21:10  デコス・スペイン中銀総裁、講演
21:10  バーFRB副議長、講演
22:15  10月カナダ住宅着工件数
22:30  前週分の米新規失業保険申請件数
22:30  11月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
22:30  10月米輸入物価指数
22:30  メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
23:15  10月米鉱工業生産
23:15  10月米設備稼働率
23:15  デギンドスECB副総裁、講演
23:25  ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、講演
24:00  11月米NAHB住宅市場指数
24:30  ウォラーFRB理事、講演
24:45  ラムスデンBOE副総裁、講演
26:00  クックFRB理事、講演
30:00  9月対米証券投資動向

————11/16きょうのひとこと———————

一昨日の米CPI同様、昨日の米小売りも予想と大差ない結果でしたが、ドル円はやや過剰とも思える強い反応を見せました。ただ、米小売りの中身を改めて確認すると米個人消費の強さが見て取れることから、ドルの大幅反発も頷けるという印象です。まず、前月比で0.1%減少したとはいえ、大半はガソリン価格の下落によるものでした。米国ではガソリン安は米消費者にとって「減税」みたいなものと位置付けられており、個人消費にとってはむしろ好材料。次に、小売データのうち自動車・ガソリン・建材・飲食を除いた「コア売上高」は予想通りの前月比0.2%増と堅調でした。「コア売上高」はGDPの算出に用いられる数字で個人消費の動きを捉えたデータとして重要視されています。しかも、前回9月分が0.6%増から0.7%増に上方修正されており、それでいて前月比が予想通りの伸びだったということは実質的に予想を上回ったことになります。また、10月の小売売上高はクリスマス商戦の出足を占う重要なデータです。データ重視のFRBが早い時期に利下げに転じる可能性は低下したと見るのが妥当でしょう。一昨日のCPIで来年4回の利下げを織り込んだ市場が、小売売上高で慌てて見通しを修正した格好です。

本日もよろしくお願いします。