総研ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(10/17火 )

149円台後半でみたびの円売り失速 市場は150円を介入水準として意識 悲劇を生みやすい「防衛ライン」の思惑も

————-10/16ドル円相場————————

米金利上昇も149.760どまり 介入警戒強く3日連続150円手前で伸び悩む

OP149.479 HI149.760  LO149.375 CL149.537

———-10/16主な出来事—————————

10:20 中国人民銀、1年物MLFで7890億元を供給

15:00 ドイツ9月卸売物価指数(前年比) -4.1%
前回-2.7%

17:42 ピル英MPC委員兼チーフエコノミスト
「インフレ率の低下だけで我々の仕事が終わったとは言えない」
「インフレの持続的な要素があれば、持続的な金融政策対応が必要」

18:00 ユーロ圏8月貿易収支(季調済) +119億ユーロ
前回+29億ユーロ(35億ユーロ)

18:14 神田財務官
「(為替について)必要な時は適切な対応をとっていく」
「金利は為替にとって一つのファクターに過ぎない」

21:30 アメリカ10月ニューヨーク連銀製造業景気指数 -4.6
前回+1.9
予想-7.0

——–10/16株式・債券・商品————————

日経平均 31659.03▼656.96
豪ASX  7026.550▼24.477
上海総合 3073.813▼14.286
英FT   7630.63△31.03
独DAX  15237.99△51.33
NYダウ  33984.54△314.25

日10年債利回り 0.761% 0.000
豪10年債利回り 4.458%▼0.006
英10年債利回り 4.481%△0.095
独10年債利回り 2.785%△0.048
米02年債利回り 5.0985%△0.0447
米10年債利回り 4.7060%△0.0852

NY原油 86.66▼0.68
NY金  1934.30▼8.60

————10/17注目材料—————————-

<国内>
特になし

<海外>
06:45  7-9月期NZ消費者物価指数
09:30  RBA理事会議事要旨
15:00  9月英失業率
15:00  9月英失業保険申請件数
15:00  6-8月英失業率(ILO方式)
15:00  6-8月英週平均賃金
18:00  10月独ZEW景況感指数
18:00  10月ユーロ圏ZEW景況感指数
18:05  ディングラ英中銀MPC委員、講演
21:00  ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、講演
21:15  9月カナダ住宅着工件数
21:30  8月対カナダ証券投資
21:30  9月カナダ消費者物価指数
21:30  9月米小売売上高
22:00  クノット・オランダ中銀総裁、講演
22:15  9月米鉱工業生産
22:15  9月米設備稼働率
22:20  ボウマンFRB理事講演
23:00  センテノ・ポルトガル中銀総裁講演
23:00  8月米企業在庫
23:00  10月米NAHB住宅市場指数
23:45  バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
26:00  デギンドスECB副総裁、講演
26:00  ホルツマン・オーストリア中銀総裁、講演
26:00  ナーゲル独連銀総裁、講演
29:00  8月対米証券投資動向

————10/17きょうのひとこと———————

今月3日の「介入騒動」が市場心理に大きく影響しているようです。この日のドル円相場はNY市場で150.16円まで上昇していましたが、突如147.30円台に急落。すわ介入か!?、否!介入にしては動きが小さい、レートチェックでは?などと物議を醸しました。そうした経緯から、市場は「1ドル150円は政府・日銀の防衛ラインかもしれない」との疑心暗鬼に囚われた模様で、ドル円は昨日まで3営業日続けて149.70-80円台で上値を抑え込まれています。とはいえ、内外金利差や貿易赤字などから滲み出す円安圧力は不変。そうした円売りのマグマが地下に溜まりつつあるのも事実でしょう。円安けん制で火口を塞いでも、いずれは噴出する可能性があります。溜め込んだマグマの分だけ、むしろ噴出力が大きくなることも考えられます。「防衛ライン」の存在(憶測でも)が悲劇を生みやすいのは2015年1月のスイスフランショックの例を見るまでもなく明らかでしょう。

本日もよろしくお願いします。