総研ブログ

8日のドル円相場ときょうのひとこと(9/11月 )

日銀総裁「マイナス金利解除」に言及で10年金利0.7% 日銀が金利上昇を黙認するのか注目

————-9/8ドル円相場————————

鈴木財務相の円安けん制で146.576まで下落するも、欧米株の反発と米金利上昇で147.866まで反発

OP147.304 HI147.866  LO146.576 CL147.799

———-9/8主な出来事—————————
08:30 日本7月毎月勤労統計調査-現金給与総額(前年比) +1.3%
前回+2.3%
予想+2.4%

08:50 日本4-6月期GDP・改定値(前期比年率) +4.8%
前回+6.0%
予想+5.5%
08:50 日本7月国際収支・経常収支 +2兆7717億円
前回+1兆5088億円
予想+2兆2957億円

08:50 日本7月国際収支・貿易収支 +682億円
前回+3287億円
予想+1654億円

09:38 鈴木財務相
「為替相場はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要だ」
「過度な変動は望ましくない」
「過度な変動にはあらゆる選択肢を排除せずに対応する」

15:00 ドイツ8月消費者物価指数・改定値(前年比) +6.1%
前回+6.1%
予想+6.1%

21:30 カナダ8月新規雇用者数 +3.99万人
前回-0.64万人
予想+1.50万人
21:30 カナダ8月失業率  5.5%
前回5.5%
予想5.6%

——–9/8株式・債券・商品————————

日経平均 32606.84▼384.24
豪ASX  7156.691▼14.322
上海総合 3116.719▼5.633
英FT   7478.19△36.47
独DAX  15740.30△21.64
NYダウ  34576.59△75.86

日10年債利回り 0.655%▼0.002
豪10年債利回り 4.083%▼0.076
英10年債利回り 4.423%▼0.030
独10年債利回り 2.610%▼0.004
米02年債利回り 4.9906%△0.0438
米10年債利回り 4.2641%△0.0200

NY原油 87.51△0.64
NY金  1942.70△0.20

————9/11注目材料—————————-

<国内>
08:50 8月マネーストックM2

<海外>
15:00 8月ノルウェー消費者物価指数
16:00 7月トルコ経常収支
16:00 7月トルコ失業率
16:00 7月トルコ鉱工業生産
21:00 7月メキシコ鉱工業生産
26:00 米3年債入札

————9/11きょうのひとこと———————

9日土曜日の読売新聞に掲載された植田日銀総裁のインタビュー記事に関心が寄せられています。記事のタイトルは「マイナス金利解除『物価上昇に確信持てれば選択肢』…植田日銀総裁インタビュー」(https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230908-OYT1T50416/)です。これを受けて11日の東京市場では長期金利(10年)が0.7%前後へ上昇しており、円相場は1ドル146円台後半へと強含んでいます。ただ、記事を読む限り「年末までに十分な情報やデータがそろう可能性は『ゼロではない』」とのことなので、そこまでタカ派的ではないようにも思えます。今後の焦点は、この記事で上昇した長期金利を日銀が放置するのかどうかでしょう。金利上昇を黙認した(放置)となれば、日銀がマイナス金利解除の可能性を暗に認めたと市場が解釈してもおかしくありません。一方で、臨時オペなどを使って金利抑制に動けば、この記事が市場に間違ったメッセージを伝えてしまったと日銀が考えている証となり得るでしょう。いずれにしても、市場に思惑材料を提供した以上、短期的に市場が不安定化するのは避けられないのではないでしょうか。

本日もよろしくお願いします。