総研ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(11/9 水)

「風が吹けば桶屋が儲かる」的な米中間選挙ネタのドル安は続かない公算も明日の米CPIが大一番に

————-11/8ドル円相場————————

新規材料を欠く中、米債高(利回り低下)・米株高・米ドル安の動きで145.306まで下落

OP146.524 HI146.937  LO145.306 CL145.699

———-11/8主な出来事—————————

16:53 デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁
「量的引き締め(QT)は遅かれ早かれ実施されるが、2023年には確実に開始される」

17:18 ナーゲル独連銀総裁
「インフレ抑制のために追加利上げが必要」

18:23 ピル英MPC委員兼チーフエコノミスト
「金融引き締めのために利上げが必要」
「我々は景気後退に突入している」
「前倒しの利上げには懐疑的」
「ヘッドライン・インフレは来年に鈍化を見込む」

19:00 ユーロ圏9月小売売上高(前月比) +0.4%
前回-0.3%
予想+0.4%

——–11/8株式・債券・商品————————

日経平均 27872.11△344.47
豪ASX  6958.871△25.165
上海総合 3064.493▼13.324
英FT    7306.14△6.15
独DAX   13688.75△155.23
NYダウ  33160.83△333.83

日10年債利回り 0.252%▼0.002
豪10年債利回り 4.035%△0.130
英10年債利回り 3.552%▼0.860
独10年債利回り 2.281%▼0.062
米02年債利回り 4.6506%▼0.0711
米10年債利回り 4.1234%▼0.0901

NY原油 88.91▼2.88
NY金  1716.00△35.50

————11/9注目材料—————————-

<国内>
08:50  9月国際収支速報(経常収支/貿易収支)

<海外>
10:30  10月中国消費者物価指数
10:30  10月中国生産者物価指数
17:00  ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁講演
19:00  エルダーソンECB専務理事講演
21:00  9月ブラジル小売売上高
21:00  10月メキシコ費者物価指数
22:00  ハスケル英MPC委員講演
24:00  9月米卸売売上高
24:30  EIA週間原油在庫統計
25:00  バーキン米リッチモンド連銀総裁講演
25:30  カンリフBOE副総裁講演
27:00  米10年債入札

————11/9きょうのひとこと———————

米中間選挙の開票作業がさきほど始まりました。下院は野党・共和党の多数派奪回が確実視されていますが上院は大接戦となっているようです。共和党が上下両院を制すれば、与党・民主党の経済支援策が停滞することで米景気の後退時期が早まり、インフレの鈍化が見込めるためFRBの引き締めも早期に終了するとの連想が働いているようです。つまり、選挙後はドル安が進みやすくなるとの見方です。もっとも、過去の中間選挙が為替相場に多大な影響を及ぼした形跡はありません。今回の連想についても「風が吹けば桶屋が儲かる」的な印象が否めないところです。中間選挙をネタにしたドル安は続かないと見ていますが、大一番は明日の米10月CPIでしょう。いまのところ前年比+7.9%への鈍化が見込まれています。コアCPIも6.5%に鈍化すると見られています。予想以上に伸びが鈍化すればドル安の追撃材料になる可能性があります。

本日もよろしくお願いします。