総研ブログ

14日のドル円相場ときょうのひとこと(10/17 月)

当局は「断固たる措置」スタンバイOK 円買い介入第2弾巡る市場との神経戦に

————-10/14ドル円相場————————

介入警戒くすぶる東京タイムは147円台前半でもみ合い。警戒薄れる海外市場では強含み、ミシガン大期待インフレ率の上ブレで148.863まで上伸。

OP147.142 HI148.863  LO147.093 CL148.753

———-10/14主な出来事—————————

07:47 黒田日銀総裁
「来年度以降のコアCPIは2%を下回る」
「経済物価に対して適切な金利を考えると引き上げる必要はない」

10:30 中国9月消費者物価指数(前年比) +2.8%
前回+2.5%
予想+2.8%
10:30 中国9月生産者物価指数(前年比)+0.9%
前回+2.3%
予想+1.0%

18:00 ユーロ圏8月貿易収支(季調済) -473億ユーロ
前回-403億ユーロ(-405億ユーロ)
予想-450億ユーロ

21:30 アメリカ9月小売売上高(前月比) 0.0%
前回+0.3%(0.4%)
予想+0.2%
21:30 アメリカ9月小売売上高・除自動車(前月比)+0.1%
前回-0.3%(-0.1%)
予想-0.1%

21:44 プーチン露大統領
「バイデン米大統領と今のところ話す必要はない」
「(ウクライナへ)大規模な攻撃は今のところ計画していない」
「2週間以内に軍事動員を終了する予定」

22:41 トラス英首相
「法人税引き上げ凍結を撤回」
「ハント新財務相が月末に財政計画を発表する」
「ミニ予算の一部が行き過ぎたことは明らか」

23:00 アメリカ10月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値 59.8
前回58.6
予想59.0
ミシガン大消費者期待インフレ率(5-10年) 2.9%
前回2.7%
予想2.8%

27:01 イエレン米財務長官
「ドルの強さは各国経済の違いを反映している」
「為替レートは市場で決定されることを支持」

——–10/14株式・債券・商品————————

日経平均 27090.76△853.34
豪ASX  6758.828△116.217
上海総合 3071.987△55.631
英FT    6858.79△8.52
独DAX   12437.81△82.23
NYダウ  29634.83▼403.89

日10年債利回り 0.251%△0.001
豪10年債利回り 4.008%△0.005
英10年債利回り 4.335%△0.137
独10年債利回り 2.346%△0.059
米02年債利回り 4.4959%△0.032
米10年債利回り 4.0184%△0.0749

NY原油 85.61▼3.50
NY金  1641.70▼28.30

————10/17注目材料—————————-

<国内>
特になし

<海外>
17:00 デギンドスECB副総裁講演
21:30 10月米ニューヨーク連銀製造業景気指数
24:00 レーンECB専務理事講演
28:00 ナーゲル独連銀総裁講演

————10/17きょうのひとこと———————

ワシントンのG20に出席していた神田財務官は14日、148円台に進んだ円安について過度な変動が繰り返されれば「断固たる行動を取る用意がある」と発言。翌15日には鈴木財務相も、過度な変動がある場合は「断固たる措置をとる考えにいささかも変わりはない」と述べています。「断固たる措置」というフレーズは財務省・日銀の市場介入への本気度が高いときに使われる(これまで使われてきた)キーワードです。円買い介入第2弾がスタンバイ状態にあり、いつでも発動OKであることは間違いないでしょう。ただ、サプライズ効果が薄れる第2弾は第1弾に比べると効きが悪いというのも定説になっています。第1弾では約2.8兆円が投じられてドル/円を一時約5円押し下げましたが、今度は同じ2.8兆円では5円も下がらない公算で、もしかすると半分くらいにとどまるかもしれません。こうして、市場に介入への耐性が付いていくのを当局は恐れているはずで、内心では第2弾も発動せずに済ませられるものなら済ませたいと考えていることでしょう。いずれにしても、一度為替介入が発動されればば、介入したほうにもされたほうにも遺恨が残ってしまいます。1度発動したからには、当面の間は当局と市場の神経戦が続くと考えられます。

本日もよろしくお願いします。