総研ブログ

昨日のドル円相場ときょうのひとこと(7/14 木)

米債逆イールドがさらに拡大 利上げ期待を上回る景気不安でドル円は高値波乱も

————-7/13ドル円相場————————

米CPI上ブレで1998年11月以来の137.862まで上伸。景気悪化懸念の米債逆イールド拡大で伸び悩むも137円台は維持。

OP136.807 HI137.862  LO136.689 CL137.432

———-7/13主な出来事—————————

11:00 RBNZ政策金利を2.00%から2.50%に引き上げ
「引き続き金融引き締めを行うことが適切」
「5月会合で示された政策金利の予想経路に概ね満足」
「NZドルが輸入物価に影響を及ぼしていることに留意」

15:00 ドイツ6月消費者物価指数・改定値(前年比) +7.6%
前回+7.6%
予想+7.6%

15:00 イギリス5月GDP(前月比) +0.5%
前回-0.3%(-0.2%)
予想0.0%

15:00 イギリス5月鉱工業生産(前月比) +0.9%
前回-0.6%(-0.1%)
予想0.0%

15:00 イギリス5月貿易収支 -214.45億ポンド
前回-208.93億ポンド(-215.22億ポンド)
予想-212.00億ポンド

15:35 中国6月貿易収支 +979.4億ドル
前回+787.6億ドル
予想+757.0億ドル

18:00 ユーロ圏5月鉱工業生産(前月比) +0.8%
前回+0.4%(0.5%)
予想+0.3%

21:30 アメリカ6月消費者物価指数(前月比) +1.3%
前回+1.0%
予想+1.1%
21:30 アメリカ6月消費者物価指数(前年比) +9.1%
前回+8.6%
予想+8.8%

21:30 アメリカ6月消費者物価指数・コア(前年比) +5.9%
前回+6.0%
予想+5.7%

23:00 カナダ中銀政策金利を1.50%から2.50%に引き上げ
「カナダ経済は2022年に3.5%、2023年に1.75%、2024年に2.5%成長と予想」
「BOCは金利をさらに引き上げる必要があると引き続き判断」
「金利の引き上げのペースは経済とインフレの継続的な評価によって導かれる」

27:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
「米経済活動は緩慢なペースで拡大した」
「5地区は景気後退のリスク増大に対する懸念を指摘」
「ほとんどの地区は、食料とガス価格の上昇が家計の収入を減少させ、個人消費が弱まったと報告」
「製造業の活動はまちまちで、多くの地区はサプライチェーンの混乱と労働力不足が生産を妨げ続けていると報告」

——–7/13株式・債券・商品————————

日経平均 26478.77△142.11
豪ASX   6621.556△15.272
上海総合 3284.292△2.825
英FT    7156.37▼53.49
独DAX   12756.32▼149.16
NYダウ  30772.79▼208.54

日10年債利回り 0.232%▼0.010
豪10年債利回り 3.387%▼0.029
英10年債利回り 2.060%▼0.015
独10年債利回り 1.145%△0.013
米02年債利回り 3.1547%△0.1056
米10年債利回り 2.9336%▼0.0351

NY原油 96.30△0.46
NY金  1735.50△10.70

————7/14注目材料—————————

<国内>
08:50  対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)

<海外>
08:01  6月英RICS住宅価格
09:00  4-6月期シンガポールGDP・速報値
10:30  6月豪失業率
10:30  6月豪新規雇用者数
15:00  6月独卸売物価指数
15:00  6月スウェーデン消費者物価指数
16:00  5月トルコ鉱工業生産
21:30  6月米生産者物価指数
21:30  米新規失業保険申請件数
23:00  センテノ・ポルトガル中銀総裁講演
24:00  ウォラーFRB理事講演

————7/14きょうのひとこと———————

米国の6月CPIは1981年11月以来の前年比+9.1%に加速しました。お隣のカナダで中銀が100bp(1.00%ポイント)の利上げを決めたこともあって26-27日のFOMCでも100bp利上げが行われるとの見方が高りました。一方で、米経済は急激な利上げに耐えられず景気が後退するとの不安も強まり、最終的に米10年債利回りは3%を割り込んで低下。2年債利回りは利上げ期待で3.1%台へ上昇したため、2年・10年の逆イールドはさらに拡大しました。長短金利が逆転する逆イールドは、利上げ期待より景気悪化懸念が強いことを示していると考えられます。逆イールドは24年ぶり高値を更新中のドル/円相場の重しになり得るため、足元の米債市場の動きには要注目です。

本日もよろしくお願いします。