外為白書2022(第13号)
外為白書の刊行によせて
世界は混迷の時代を迎えました。経済社会は大きな変動を経験し、それを反映して資産市場も不安定化します。資産市場の中でも株、外国為替はとりわけその影響が大きいと考えられます。当然ながら、この混迷の時代をどう読むかが、最大の焦点です。 日本で唯一の外国為替専門研究機関である外為どっとコム総合研究所は、2009年に設立され、それ以降随時の情報を提供するとともに、毎年「外為白書」を刊行してきました。今回の発行は、体制移行に伴う不確実性の高い政界情勢の中、為替市場の動向を読む上でとりわけ重要な役割を果たせるものと自負しています。市場を多角的に、そして継続的に見るための指針としてお役立て頂きたいと思います。
特別研究主幹 竹中平蔵
「『外為白書2022』刊行によせて」より抜粋
「『外為白書2022』刊行によせて」より抜粋
外為白書とは
これまで「外国為替」の分野に限って言えば、経済・金融の一領域としての言及こそなされてきたものの、それ自体を主題とした「白書」については長らく不在の状況が続いておりました。 その一方で為替相場、とりわけ米ドル/円相場の動向は、輸出入企業の業績への影響はもとより、近年では個人投資家による FX(外国為替保証金取引)や外貨預金ほか外貨建て取引の活発化に伴い、いまや企業・個人の枠を超えた国民的関心事とまでなりつつあります。
外為どっとコム総研はこうした情勢に鑑み、1年間のデータの蓄積とその解析を経て「外為白書」を発刊しております。
内容は主に4つに分けられ、
- ①主要通貨ペアの毎月の価格変動とその背景についての記録
- ②その年の特徴的なテーマに焦点をあてた特集
- ③外国為替保証金業界の各年度の歩みの記録
- ④FX投資家層の相場観の変遷や取引実態の記録
となっています。
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本書の特長
- 2022年1月から2022年12月までの4通貨ペアの値動きを網羅
- 特集「2022年の各マーケットを振り返る」
- 外国為替保証金業界の各年度の歩みの記録
- 外為どっとコム顧客調査に基づくFX投資家層の相場観の変遷や取引実態の記録
目次
- 3P-外為白書2022の刊行によせて
- 5P-目次
- 7P-第1章 2022年1月~2022年12月の相場のあゆみ
- 8P-マンガで解説!ベレーちゃんのイヤリービュー
- 18P-ドル/円相場
- 30P-ユーロ/円相場
- 42P-豪ドル/円相場
- 54P-ポンド/円相場
- 67P-第2章 特集「コロナ禍からの経済復興」
- 68P-2022年の日米欧の債券市場を振り返る
- 72P-株価に強い逆風が吹いた2022年
- 76P-高インフレとウクライナ紛争に揺れた2022年コモディティ相場
- 82P-2022年暗号資産はこう動いた
- 86P-過去最大の為替介入とその功罪
- 89P-第3章 業界のあゆみ
- 95P-第4章 2022年FX投資家動向
- 96P-第1節 外為どっとコム社における個人投資家動向調査
- 105P-第2節 FX個人投資家のアンケート調査
- 110P-外為どっとコム総研2022年活動報告
- 113P-おわりに
- 114P-編集後記