外為白書2018-19(第10号)
外為白書の刊行によせて
令和の時代に入り、世界の経済はまさに「激震」の様相を呈しています。 2008年9月のリーマンショックで大きく落ち込んだ世界経済は、約10年の長きにわたって回復を続けてきました。 しかも株式、債券、外国為替、そして不動産などの資産市場が、総じて安定的に推移するという好環境が続いてきたのです。 しかし昨年以降、こうした「大いなる安定」(Great Moderation)は、明らかに転機を迎えました。 激震の経済環境の中で、外国為替市場も従来とは異なる動きを示しつつあります。 今こそ、豊富なデータを十二分に活用し、市場の動向を正しく見極めなければなりません。 ファクトに基づく、クリティカルでクリエイティブな知見が求められるのです。 「外為白書」を存分に活用して頂き、皆様が激震の時代を克服されんことを願っています。
特別研究主幹 竹中平蔵
「『外為白書2019-20』刊行によせて」より抜粋
「『外為白書2019-20』刊行によせて」より抜粋
外為白書とは
これまで「外国為替」の分野に限って言えば、経済・金融の一領域としての言及こそなされてきたものの、それ自体を主題とした「白書」については長らく不在の状況が続いておりました。 その一方で為替相場、とりわけ米ドル/円相場の動向は、輸出入企業の業績への影響はもとより、近年では個人投資家による FX(外国為替保証金取引)や外貨預金ほか外貨建て取引の活発化に伴い、いまや企業・個人の枠を超えた国民的関心事とまでなりつつあります。
外為どっとコム総研はこうした情勢に鑑み、1年間のデータの蓄積とその解析を経て「外為白書」を発刊しております。
内容は主に4つに分けられ、
- ①主要通貨ペアの毎月の価格変動とその背景についての記録
- ②特集「米国経済のあゆみと日・中・欧の焦点」
- ③外国為替保証金業界の各年度の歩みの記録
- ④顧客調査に基づくFX投資家層の相場観の変遷や取引実態の記録
となっています。
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本書の特長
- 2018年7月から1年間の4通貨ペアの値動きを網羅
- 特集「米国経済のあゆみと日・中・欧の焦点」
- 外国為替保証金業界の各年度の歩みの記録
- 外為どっとコム顧客調査に基づくFX投資家層の相場観の変遷や取引実態の記録
目次
- 2P-外為白書2018-19の刊行によせて
- 3P-目次
- 5P-第1章 2018年7月~2019年6月の相場のあゆみ
- 6P-マンガで解説!ベレーちゃんのイヤリービュー
- 16P-ドル/円相場
- 28P-ユーロ/円相場
- 40P-豪ドル/円相場
- 52P-ポンド/円相場
- 65P-第2章 特集「米国経済のあゆみと日・中・欧の焦点」
- 66P-米雇用統計で見る米国経済の1年
- 78P-FOMCの1年を振り返る
- 84P-英国経済を揺るがすBrexit
- 86P-見通しがつかない米中貿易戦争の行方
- 89P-第3章 業界のあゆみ
- 95P-第4章 FX投資家アンケートによる実態調査
- 96P-第1節 アンケート調査の概要
- 98P-第2節 FX投資家層の相場観の推移
- 103P-第3節 FX投資家層の取引実態調査
- 108P-第4節 FX投資家層の取引実態調査-特別質問-
- 113P-おわりに
- 114P-編集後記