昨日のドル円相場ときょうのひとこと(11/19火)
日米ともに12月の政策金利変更は「五分五分」との見方 今後の織り込み次第でドル/円の動きが決まる可能性
———–11/18ドル円相場————————–
153.830まで軟化も、日銀総裁講演が警戒したほどタカ派的ではなかったとして155.361まで強含む
OP154.293 HI155.361 LO153.830 CL154.628
———-11/18主な出来事—————————-
10:05 植田日銀総裁、講演
「金融緩和の度合いの調整を実際にどのようなタイミングで進めていくかは、あくまで、先行きの経済・物価・金融情勢次第」
13:45 植田日銀総裁、会見
「(12月会合について)データや情報を基に見通しを修正し、リスク評価も修正した上で適切な判断をする」
17:21 デギンドスECB副総裁
「リスクはインフレから成長へと移行した」
「成長見通しは不確実性の影響で不透明」
19:00 ユーロ圏9月貿易収支(季調前) +125億ユーロ
前回+46億ユーロ
予想+60億ユーロ
20:16 マクルーフ・アイルランド中銀総裁
「インフレは軌道に乗っており、12月会合の決定はデータ次第となる」
「金利の引き下げについては慎重かつ用心深いアプローチがベスト」
22:15 カナダ10月住宅着工件数 24.08万件
前回22.38万件(22.34万件)
予想24.00万件
———-11/18株式・債券・商品———————-
日経平均 38220.85▼422.06
豪ASX 8300.168△15.018
上海総合 3323.849▼6.877
英FT 8109.32△45.71
独DAX 19189.19▼21.62
NYダウ 43389.60▼55.39
日10年債利回り 1.083%△0.010
豪10年債利回り 4.6016%▼0.0349
英10年債利回り 4.465%▼0.006
独10年債利回り 2.373%△0.018
米02年債利回り 4.2802%▼0.0231
米10年債利回り 4.4138%▼0.0256
NY原油 69.16△2.14
NY金 2614.60△44.50
———–11/19注目材料————————–
<国内>
なし
<海外>
09:30 11月RBA理事会議事要旨
17:45 エルダーソンECB専務理事、講演
18:00 9月ユーロ圏経常収支
18:00 ミュラー・エストニア中銀総裁、講演
19:00 10月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)・改定値
19:00 ベイリーBOE総裁、議会証言
22:30 10月カナダ消費者物価指数
22:30 10月米住宅着工件数
22:30 10月米建設許可件数
27:10 シュミッド米カンザスシティー連銀総裁、講演
—– G20首脳会議(ブラジル・リオ)
———–11/19きょうのひとこと———————-
植田日銀総裁の講演に12月の追加利上げへの地ならしは特に見当たりませんでした。しかし、会見では「適切に」判断するとしてある程度利上げに含みを持たせ、市場に偏った思惑が生じないようバランスを取った格好です。OIS(オーバーナイト・インデックス・スワップ=金利デリバティブの一種)の12月25bp利上げの織り込みは講演前の54%からごくわずかに上昇して56%、半信半疑の状態に変わりありません。面白いことに、FRBの12月25bp利上げについてもFF金利先物の織り込みは58%で市場は半信半疑。わずか1カ月先の金融政策に対する市場の見方が日米ともに定まっていないという状況です。したがって、この先のシナリオとして①日銀利上げ観測低下+FRB利下げ観測低下、②日銀利上げ観測低下+FRB利下げ観測上昇、③日銀利上げ観測上昇+FRB利下げ観測低下、④日銀利上げ観測上昇+FRB利下げ観測上昇、⑤日銀、FRBともに五分5分のまま、の5つが考えられます。シナリオ①ならドル円は158円超えを目指すのでしょう。シナリオ④なら150円割れもあり得るでしょうか。②③⑤なら152-157円のレンジで推移というイメージです。イメージは、あくまでも金融政策を軸にしたもので、その他の条件が一定であればということです。念のため。
本日もよろしくお願いします。